004 I am ... (私はオンナ)
トクン、トクン
何だ…?あったけぇ…。
トクン、トクン
「っ、ぁ…?」
「あ、起きた」
「…(え…?)」
どうしようかこの状況。目の前にはオレを刺し殺したはずのオンナ。(えっと?)
そして何故かオレは上半身裸。
そして何故かオンナの胸元丸見え。
え、何があった。オレ生きてる?つーかこの状況何?誰か説明!
「けが…だいじょーぶ?」
「あ?」
イキナリ話し掛けて来たかと思えば、何だ。
大丈夫なはずがあるか。オレはお前にグッサリ刺されたんだぞ。
ここで生きていること自体が奇跡で…
手を腹に持っていき傷の確認をした。
「…傷がない…」
そういえば痛くない。
おかしい。九尾が俺の体内に宿っているからといってもこんなに速くは回復しない。
するはずが無い。絶対におかしい。
「幻術だったのか」
オンナを睨み付けながら確信に近い思いを抱きながら問う。
「げんじゅつ…?忍術の…?」
不思議そうに言うオンナに苛立ちを感じながら
これもオンナの作戦かと、狙いは何なのかと頭をめぐらせる。
否、まだ幻術の中でオレを混乱させるつもりなのかもしれない。
「何のつもりだ」
「うーん、幻術は本で読んだことあるよ」
でも違うよ。とたどたどしい言葉使いでいいながら後ろを向いて何かを取る。
見てみろとでも言うように沢山の血がこびりついているナイフをオレに向けた。
「オンナ、オレがそんなので騙されると思うな」
「オンナじゃなくてだよ…?」
改めてオレたちが初めて言葉を交わした日、おまえは覚えているか。
ホントには変なやつだった。
そう言うとお前は笑ってナルトの方が変だったよなんてぬかしやがるんだろうな。
(08.01.24/久々更新。。。)